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BIMI(VMC)はメール被害・フィッシングを減らせるか?

BIMI(ビミ)とは?メールにロゴが表示される仕組み

BIMI(Brand Indicators for Message Identification)は、

メール受信者の受信トレイに送信元企業のブランドロゴを表示する

ための新しい仕様です。

GmailやYahoo!メールなどが対応しており、企業が発信する正規のメール

であることを視覚的に示すことができます。

 

 

BIMIの仕組みと対応メールクライアント

フィッシングの構図画像

 

BIMIは、ドメインのDNSに専用のレコードを追加し、

送信元ドメインとロゴをひもづける形で機能します。

 

表示に対応している主なクライアントは以下の通り:

  • Gmail

  • Yahoo! Mail

  • Apple Mail(iOS 16以降、一部対応)

ロゴ表示にはVMCが必要?その関係性

BIMI単体ではロゴ表示は保証されず、多くのメールプロバイダでは

Verified Mark Certificate(VMC)の取得が必要です。

 

VMCはロゴが正当なものであり、商標登録されていることを証明する

デジタル証明書です。DigiCertやEntrustなどの認証局から取得可能です。

なぜ今「BIMI」が注目されているのか?

フィッシング被害の実態と背景

近年、ビジネスメール詐欺(BEC)やフィッシング詐欺が急増しています。偽装ドメインやなりすましメールにより、ユーザーが気づかず個人情報や機密情報を流出させる事例が後を絶ちません。

ユーザーがロゴで判断する時代へ

こうした中、BIMIは「見てすぐ分かる安心感」を提供します。

ロゴ表示により、メールを開く前に「これは正規の送信元だ」と判断できる仕組みが、セキュリティの新しいトレンドとして注目を集めています。

BIMI(VMC)の導入による3つの効果

効果1:なりすましメールの抑止

BIMIを導入するには、SPF・DKIM・DMARCといった送信ドメイン認証の整備が前提です。これにより、なりすましメールの技術的ハードルが上がり、不正な送信が難しくなります

 

効果2:視覚的信頼性の向上

メール一覧画面でロゴが表示されることにより、ユーザーは直感的に信頼できるメールかどうかを判断できます。これは特に、セキュリティリテラシーの低いユーザーへの心理的バリアとして機能します。

効果3:ブランド価値・開封率の向上

ロゴによってメールが目立つため、ブランディング効果や開封率向上も期待できます。マーケティングの観点からも導入のメリットは大きいと言えます。

それでもBIMIは万能ではない:導入の限界と注意点

ロゴがある=安全ではない理由

ロゴ表示されていても、本文中のリンクや添付ファイルにマルウェアが仕込まれている可能性はゼロではありません。表示の有無にかかわらず内容確認は必須です。

中小企業が感じやすいハードル

VMCの取得には商標登録が必要で、発行費用も年間10〜30万円ほど。さらにSVG形式のロゴ作成やDNS設定も必要となり、中小企業にはやや高いハードルとなっています。

過信せず“多層防御”で備える

BIMIはあくまで“信頼性を見える化する補助ツール”であり、ユーザー教育、二要素認証、迷惑メールフィルタなどと組み合わせた多層防御が求められます。

BIMI導入の条件とステップ:何が必要?

DMARCの設定は必須

BIMI導入の前提として、DMARCポリシーが「quarantine」または「reject」に設定されている必要があります。

VMCの取得方法と費用感

  1. 商標登録されたロゴを準備

  2. 認証局(例:DigiCert、Entrust)からVMCを取得(費用は年額10万円〜)

  3. DNSにBIMIレコードを設定

SVGロゴの用意とDNS設定

ロゴは「SVG Tiny 1.2」形式である必要があり、正しくDNSでホストされている必要があります。

まとめ:BIMIは“信頼の見える化”ツール。だが対策はそれだけではない

BIMIとVMCは、フィッシングやなりすましに対する視覚的かつ技術的な対策

として一定の効果を発揮します。

 

ただし、それだけでメール被害を完全に防げるわけではありません。

セキュリティ教育や認証強化と併用してはじめて、その真価を発揮します。

 

「ロゴがある=安心」ではなく、「ロゴがない=危険」とも限らない。

企業の信頼性を高めるひとつの手段として、BIMI/VMCを検討する価値は十分にあります。

おして貰えるとうれしいです!